バリ(インドネシア)

独自の伝統文化も体験できる「神々の島」
写真/豊田美喜 Photo:Miki Toyoda

留学先としての魅力

  1. 世界有数のリゾート地でのんびりと学べる
  2. 観光地なので外国人も滞在しやすい環境
  3. 日本人経営の初級者向け語学学校がある

バリの基本情報

バリ島のあるインドネシア共和国は東南アジア南部の赤道付近に位置し、1万3,466個の島から成る共和制国家。首都のあるジャワ島、スマトラ島、カリマンタン島(ボルネオ島)、スラウェシ島、ニューギニア島が主な島です。典型的な多民族国家で、約300もの人種によって構成されています。

人口は2億5,000万人を超えて世界第4位。イスラム教徒が国民の90パーセント近くを占めており、イスラム教人口は世界最大です。

インドネシア最大のリゾート地であるバリ島では、住民の大部分が信仰するバリ・ヒンドゥー教が生活の根幹を成しており、独自の文化が発達しています。舞踊や音楽、絵画、工芸など独自の文化とマリンアクティビティを楽しめるのが、バリ島の大きな魅力でしょう。

公用語はインドネシア語ですが、観光地なので英語が話せる人が多い環境。日本人向けに英語を教える語学学校もあり、リゾート地でのんびり勉強したい人におすすめです。

首都 ジャカルタ
人口 約2億5,546万人(2015年 インドネシア中央統計庁推計)
面積 約189万平方キロメートル
公用語 インドネシア語
通貨 インドネシア・ルピア(IDR)
宗教 イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教
時差 バリ島:−1時間
ジャカルタ:−2時間
アクセス バリ島へは、日本から直行便で約7〜8時間
ビザ情報 【到着ビザ】
30日以内の滞在であれば、ビザの事前手続きは不要だが、インドネシアの空港到着時に、到着ビザを取得する。現地の入国管理局で、1回のみ、30日の延長が可能。
【社会文化ビザ(ソシアルビザ)】
2か月以上5か月以内の留学や滞在の場合は、事前に社会文化ビザを申請しておく。最初は30日間(または60日間)有効だが、現地で30日ごとに最大4回の延長が可能。
【リタイアメントビザ】
55歳以上の年金受給者で、リゾート地区滞在やインドネシア人使用人の雇用などの条件を満たす場合、1年間有効なビザが取得できる。延長も可能。

※ご紹介している情報は、外務省、インドネシア共和国文化観光省、在日インドネシア大使館、在大阪インドネシア共和国総領事館などの公式サイトを参考にしています。内容によっては変更される場合もありますので、渡航前に最新情報をご確認ください。

バリ島の生活情報

留学が目的とはいえ、快適に滞在できなければストレスが溜まってしまいます。
バリ島の気候や環境、物価、食についてよく理解したうえで渡航しましょう。

のんびりした空気でリラックスできる、神々の島

1万3000以上の島々から成り、約300の民族が住むといわれる、世界一の島国インドネシア。そのため、ひとくちにインドネシアと言っても、地域によってまったく違う文化、風習があります。ただし、気候はほぼ同じで四季はなく、熱帯特有の雨季と乾季のみ。

バリ島の雨季は11月〜3月、乾季は4月〜10月となっていて、なかでもいちばん過ごしやすいのは7月と8月です。この時期の日本の暑さとは裏腹に、カラッと涼しい風が吹き、暑さでうだることもありません。夜には薄手の長袖が必要になるほどです。雨季には雨漏りする家も多く、道路が川になるほどのスコールが降ることもよくありますので、短期滞在でしたら6〜8月くらいがベストでしょう。

インドネシアで唯一、ヒンドゥー教徒が島民の95パーセントを占めるバリ島では、毎日のように島のどこかで祭礼が行われています。人々は信仰心に篤く、祭礼が第一優先。彼らが祭礼時に奏でる緩やかなガムランの響きは、青々とした田んぼの風景などとともに、最高のリラックスを与えてくれるでしょう。また、バリの人々は全体的に人懐っこく、親日家も多くいて、南部の観光エリアではカタコトの日本語を話す人もよく見かけます。

外国人向けアパートやヴィラ、ホテルで優雅に

バリ島の賃貸物件は1〜3年契約が普通ですが、語学学校が手配する寮やアパートであれば、1週間から滞在が可能です。留学後も続けて滞在したい場合は、自分で、あるいは旅行代理店を通じて手配することになりますが、近年は外国人向けのアパートやヴィラなども増えてきており、月契約ができる物件もあります。ホテルもエコノミークラスから高級リゾートまでさまざまで、好みや予算に合わせて選ぶことができます。賃料はワンルームのアパートで月4万円くらいから。2〜3ベッドルームのヴィラは立地にもよりますが、月20万円くらいからありますので、家族や友人とシェアするのもいいでしょう。ほとんどのヴィラには半オープンエアのリビングがあり、バリらしい雰囲気が楽しめます。

契約時に気をつけたいことは、公共料金が含まれた金額であるかということです。水道料金(井戸の場合は無料)は月に500円もしないのが一般的ですが、電気代は日本より高く、一人暮らしでも月額8000円〜1万5000円くらいが目安になります。また、お手伝いさんやセキュリティ付きの物件もあり、その費用も事前確認が必要です。

移動は車かバイクがメインです。レンタカーやレンタルのバイクもありますが、無謀な運転をする人が多いため、慣れていない人の運転はおススメできません。その場合は運転手を雇うか、メーター制のタクシーを使うなどしてください。

インドネシア料理はもちろん、各国料理も楽しめる

世界的なリゾート地であるバリ島には、日本、イタリア、フランス、スペイン、タイ、韓国、インドなど、各国から集まって来たシェフたちがレストランを構え、味の競演を繰り広げています。華僑も多いため中華料理店もよく見かけますが、インドネシア風のものであったり、本格中華だったりしますので、目新しい感じがするでしょう。和食店も多くあり、寿司や刺身、丼物、麺類、一品料理など、ほとんどのものが食べられます。最近では、日本のうどんやラーメンのチェーン店などもオープンし、地元の人にも人気です。

また、インドネシアでは米を主食としているため、日本人には馴染みやすいローカル食もたくさんあります。地元のワルン(食堂)で食べれば、値段も格安。辛いものばかりではないので、いろいろ試してお気に入りを見つけましょう。

自炊派には日本資本のスーパーもありますが、日本で買うよりどうしても高くなってしまううえ、種類も限られています。1〜3か月の滞在であれば、日本から持って来た方がお得です。ガルーダインドネシア航空では、エコノミーでも46キロまで無料で預けられるようになったので、食品を持ち込む余裕もあるでしょう。

※文中の金額や税率は変更されることがありますので、ご注意ください。

都市紹介

日本人が留学しやすい、おすすめの語学学校は、現在バリ島に1校だけですが、首都経由で渡航される方も多いので、ジャカルタとバリ島の魅力をご紹介します。

ジャカルタ Jakarta
©iStock/master2
人々の活気に満ちあふれた大都市は
混沌と輝きの共存が魅力
近代的な高層ビルが建ち並ぶ大都市でありながら、昔ながらの庶民の暮らしも垣間見られる首都ジャカルタ。混沌とした雰囲気のなか、伸びゆく街のパワフルなエネルギーを感じます。日本からも多くのビジネスマンが訪れる商業都市であり、有名な日系商店も進出。なんでも揃う便利な街ですので、ショッピングにも不自由しません。
バリ Bali
©Miki Toyoda
神々に愛されたリゾート地
島全体が大きなパワースポット!
「神々の島」「癒しの楽園」などとも呼ばれるバリ島は、スピリチュアルな癒しを求める人々からも大きな支持を得ています。それは豊かな自然から発せられるパワーはもちろん、愛媛県とほぼ同じ面積の中に寺院が2万もあることからも伺える人々の信仰心の賜物でしょう。有名なバリダンスやガムラン、バリ絵画など、文化水準の高さも特徴です。