フィジー

手つかずの自然が残る、のどかな南国のリゾート地
写真/豊田美喜 Photo:Miki Toyoda

留学先としての魅力

  1. 留学費用が欧米の3分の1程度で格安!
  2. 手つかずの自然が残る環境
  3. フレンドリーなフィジー人と触れ合える

フィジーの基本情報

フィジー共和国は、オセアニアに位置するイギリス連邦加盟国。330の島々から構成されていますが、大きな島はビティレブ島とバヌアレブ島のみで、人口はこの2島に集中しています。国民は、先住民であるフィジー系と、英国保護領時代に流入したインド系とにほぼ二分されます。国民性はフレンドリーで、陽気でのんびりした人が多いのが特徴です。

語学留学先としては、物価が安く、欧米に比べて留学費用をかなり抑えられるのが魅力です。また、英語が公用語で、国民は幼稚園から英語で教育を受けていますが、フィジー人同士、インド人同士の会話では母語を使うバイリンガル。国民が英語を学んできた歴史から、英語教育のノウハウは充実しています。

首都 スバ
人口 約89万人(2015年 世界銀行)
面積 1万8,270平方キロメートル
公用語 英語(公用語ではないが、フィジー語、ヒンディー語も使用される)
通貨 フィジー・ドル(FJD)
宗教 キリスト教、ヒンドゥー教、イスラム教
時差 +3時間(サマータイム期間は+4時間)
※サマータイム期間:11月の第1日曜の午前2時から1月の第3日曜の午前3時まで。
アクセス 日本からフィジーへは、直行便で約9時間
ビザ情報 観光であれば、4か月間はビザは不要。
ただし留学であれば、14泊を超える場合は学生ビザが必要になる。
【短期学生ビザ】
現地15泊〜84泊滞在の場合は、現地で短期学生ビザを申請する。
【長期学生ビザ】
現地85泊以上滞在する場合は、事前に長期学生ビザを申請しておく。
【リタイアメントビザ】
45歳以上で、「フィジーで生活できるだけの収入証明書や年金受給証明書などの提出」「現地銀行に保証金10万フィジー・ドルの預金」などの条件を満たす場合、3年間有効な一時ビザが取得できる。延長も可能。

※ご紹介している情報は、外務省、フィジー政府観光局、在日フィジー大使館、フィジー移民局などの公式サイトを参考にしています。内容によっては変更される場合もありますので、渡航前に最新情報をご確認ください。

フィジーの生活情報

留学が目的とはいえ、快適に滞在できなければストレスが溜まってしまいます。
フィジーの気候や環境、物価、食についてよく理解したうえで渡航しましょう。

年間を通して気候がよい常夏の国。犯罪率も低く安心

熱帯海洋性気候のフィジーは、年間を通して気候に恵まれています。南半球にあるため季節は日本と反対。通年で、平均気温は30度前後、平均最低気温が20〜24度程度ですが、冬にあたる6〜9月は朝晩が冷え込みます。冷房対策としても、カーディガンや薄手のトレーナーなど羽織れるものを準備しておきましょう。雨季(11月〜4月)と乾季(5月〜10月)に分かれますが、雨季だからといって極端に雨が多いわけではなく、また乾季でもそれなりに雨が降ります。特に、夕刻以降はスコールのような雨が降ることが多く、日本のように終日降り続けることはまれです。

島国のフィジーはのどかで犯罪率も低く、治安は良いほうです。銃規制もされているので、日本人には比較的安心して滞在できる国といえます。ただ、海外はどこも同じですが、日本人はスリなど盗難の被害に遭いやすいので、高価なものを持ち歩かないよう注意が必要です。また、夜の外出にはタクシーを利用して、夜道を一人で歩くことは避けましょう。

ホームステイには、フィジー系とインド系の家庭がある

フィジー留学の滞在方法は語学学校によりますが、ホームステイと学生寮があります。基本的に学生寮は自炊ですが、ホームステイは朝夕の2食付き。フィジー人とインド人の家庭があり、それぞれ文化も食事も異なります。フィジー人の家庭では、タロイモやキャッサバという芋が主食で、おかずは野菜や肉の炒め物、あるいは煮込んだスープなどが出されます。

一方、インド人の家庭は、毎日カレーで主食には米やロティと呼ばれる薄いパンが出されます。毎日カレーといっても、スープ状のさらっとしたものから、こってりと煮込んだものまでバリエーションがあり、具も魚、肉、野菜などさまざま。スパイスの使い方など、本場のカレーの作り方をホストマザーに教えてもらうのもいいでしょう。

フィジー人の家庭に滞在するときに気をつけたいのは、彼らの文化をよく知っておくことです。フィジー人には「ケレケレ」という助け合いの習慣があり、自分のものを家族や友人に分け与えることが普通です。そのため、人のものを断りなく勝手に使うこともあります。彼らには悪気はなく、あたりまえのことなのです。貴重品や触られたり使われたりして困るものは、カギのかかるスーツケースの中に収納するなどして管理に気をつけましょう。

物価は安く、日本の6割から7割。生活費が抑えられるのも魅力

ショッピングセンターやスーパーではたいていのものが手に入るので、食品や日用品に関しては不便さを感じることはありません。輸入品は高めですが、物価は日本と比べると6割から7割程度で生活費は安く抑えられます。ローカルな飲食店では数百円で食事ができますし、オシャレな店でも日本よりは安いです。町にはカフェやバー、イタリア料理、中華料理、日本料理、インド料理などのレストランもあるので、外食も楽しめます。

不便な点はインフラが整っていないこと。断水や停電がときどき起こるので、シャワーが使えないときはバケツに溜めた水を沸かして使います(現地の人は冷水でも平気です)。また、ゴキブリやヤモリもいるので、苦手な方は駆除用品など日本から持参するといいでしょう。

公共の交通機関はバスとタクシーです。クーラーのないバスが多く、窓もドアも開いたまま、運転手の好きな音楽を大音量で流しながら走るバスは、乗っていて楽しくなってきます。いろんな面で日本の便利な暮らしとは異なりますが、フィジーは世界幸福度ランキングで1位に輝いたこともある国。発展途上国の不便さも楽しむつもりで滞在すれば、観光旅行では気づかないフィジーの魅力が見えてくるでしょう。

おすすめの都市

語学学校があるフィジーの都市をピックアップしました。
勉強しながら暮らしてみたい都市を見つけましょう!

ナンディ Nadi
©Miki Toyoda
自然豊かなのんびりとした町は、
フィジー観光の拠点
国際空港があるナンディはフィジー第3の都市。南太平洋諸国への玄関口であり、フィジー観光の拠点です。観光産業が盛んで、離島へのクルーズ船が出る港の周辺にはリゾートホテルもあります。自然が多く素朴な町ですが、市場やスーパー、カフェ、レストランも充実。イギリス人やニュージーランド人、オーストラリア人も滞在しています。
ラウトカ Lautoka
©Miki Toyoda
漁港と砂糖産業で活気のある
フィジー第2の都市
首都スバに次ぐ、フィジー第2の都市。ナンディ国際空港からは車で30分程度に位置しています。フィジー最大の製糖工場があり、砂糖産業の中心。また、漁港としても栄えてきました。ナンディよりも大きく活気のある町ですが、観光地ではないので物価が安く、暮らしやすいのが特徴。プロゴルファーのビジェイ・シンの出身地でもあります。