留学中の滞在方法は、ホームステイや学生寮のほか、
コンドミニアムなどがあり、国や地域、学校によって異なります。
特徴や違いを知って、自分に合う滞在方法を選びましょう。
どんな滞在方法があるの?
慣れない海外で、滞在する場所の居心地がよくなければ疲れてしまいます。
快適な留学生活を送るためにも、滞在方法はよく検討しましょう。
欧米ではホームステイや学生寮が一般的
欧米スタイルの語学学校の場合、ホームステイや学生寮が一般的。滞在費用は安く抑えられますが、他人の家で生活するのは疲れてしまう、トイレ・シャワー共同の寮で過ごすのは抵抗がある、という方には向かないでしょう。
そんな方には、独立性の高いシャワー・トイレ、キッチン付きのコンドミニアムやサービスアパートメントがおすすめです。学校によっては、これらの宿泊施設を寮として契約していたり、提携先として紹介してくれたりします。留学先の物価や予算によりますが、短い期間であればホテルでもいいでしょう。
自分でホテルやコンドミニアムを探して好きなところに滞在する、あるいは、現地に知り合いや家族がいて宿泊できる場所がある場合は、学校に受講するコースを申し込む際、宿泊の手配を申し込まないようにすれば問題ありません。
ただし、個人旅行同様、宿泊先の予約、宿泊先までの移動、チェックイン・アウトなどの手続きをすべて自分で行うことになります。学校による空港送迎の利用もできません。個人旅行の経験がなく、宿泊先を自分で予約するのが不安な方、空港送迎などのサポートを付けたい方は、留学手配会社や旅行代理店に相談してみましょう。
ホームステイがない東南アジアの語学学校
フィリピンやマレーシア、バリ島の語学学校のように、基本的にホームステイの手配がない国もあります。住宅事情や物価の違いから、留学生を受け入れられる家庭があまりないため、学生寮やコンドミニアム、ホテルなどが主な宿泊施設となっています。物価の違いから、コンドミニアムやホテル滞在でも宿泊費用は欧米に比べてリーズナブルなのが魅力です。
特殊なところでは、フィリピンの場合、学校と寮、食事がセットになっており、寮が同じ建物内にあることも多いのが特徴です。学校選びがそのまま滞在先を選ぶことになるので、授業の内容だけでなく、寮や食事も含めて総合的に判断しましょう。最近は、より快適なホテルやキッチン付きのコンドミニアムを手配している学校も増えてきています。
発展途上国は留学費用が安く、人気が高いのですが、インフラの整備が不十分だったり、虫が出たりするので、慣れるまで大変かもしれません。例えば、フィリピンやマレーシアでは排水管の太さが十分でないことから、使用済みのトイレットペーパーはゴミ箱に捨てるのが普通ですし、フィジーは停電や断水がよくあります。
とはいえ、先進国のオーストラリアでも、異常気象の影響で水不足になることもあります。どこの国でも、どんな滞在方法でも、良い点と悪い点があるので、自分は何が妥協できて、何が譲れないのか、整理して考えるといいでしょう。
自分に合った滞在方法を選んで、快適な留学生活を!
留学中は英語の勉強や慣れない海外生活で、ストレスが溜まりやすい状態。留学生活を快適に過ごすためにも、自分に合った滞在方法を選ぶことはとても大切です。ただ、どんな滞在方法がよいのかは、性格やこれまでの生活スタイルによるところが大きいので、人によって異なります。ホームステイを体験したい方もいれば、苦手な方もいるでしょう。また、ホテル滞在は自由に過ごせていいという方もいれば、海外での一人暮らしで寂しい思いをする方もいます。
宿泊施設によって費用も変わってくるので、妥協する、あるいは逆にお金をかける必要も出てくるでしょう。留学する国や学校を決めるだけでも大変ですが、滞在方法も併せて総合的に検討することをおすすめします。
留学で利用する宿泊施設の種類
留学中によく利用される宿泊施設について説明します。
メリット、デメリットをよく理解して検討しましょう。
ホームステイ
現地の一般家庭に滞在するホームステイは、語学学校を通して手配が可能。家族の一員のようにお世話をしてくれる家庭もあれば、空き部屋を貸すだけの家庭もあり、様々です。食事は「1日3食付き」、あるいは「平日は2食で週末は3食付き」が一般的ですが、キッチンが使える代わりに「朝食のみ」や「食事なし」といったパターンもあります。生徒には個室が提供されますが、バスルームは基本的にファミリーと共同。ただし、複数のバスルームを備えた家の場合、1つが生徒用になることもあります。
ホームステイは、その国の文化に深く触れることができ、会話を通して語学力アップも期待できます。また、ファミリーに現地の情報を教えてもらえるのもホームステイならでは。ただし、基本的に寝室以外はファミリーと共同ですし、洗濯は生徒の分もホストマザーが行う家や、シャワーの時間は5分などと決められている場合もあります。また、電気代や水道代が高い国もあり、日本のように使っていると注意されることも。そうしたことに煩わされるのが苦手な方は、ホームステイは向かないかもしれません。
学生寮
語学学校によって寮のタイプも様々で、一軒家が丸ごと学生寮になったシェアハウスのようなタイプもあれば、コンドミニアムの数部屋を学校が所有して学生寮としているケースもあります。寝室は個室が提供されている場合も多いですが、基本的にキッチンやバスルームは共同です。
学生寮は、滞在費も安く抑えられるうえ、他の学生との共同生活のため、コミュニケーション力のアップにつながりますし、学生気分も味わえそうです。建物がしっかり管理されているか、掃除がしっかり行き届いているかなどは、申し込む前に学校に確認することをおすすめします。いずれにしても、キッチンやバスルームを共同で使うのに抵抗がある方や、一人で気兼ねなく生活したい方は、ホテルやコンドミニアムが無難といえます。
コンドミニアム/サービスアパートメント/長期滞在型ホテル
気ままに一人暮らしをしたい方に人気のコンドミニアム。国によってはサービスアパートメントと呼ばれています。家具や寝具が一式そろい、お部屋のキッチンには食器や調理器具が用意されて自炊もOK。洗濯機と乾燥機はお部屋に完備されているか、共同のランドリーを使用します。多くの場合、ホテルのようにフロントにスタッフがいて、部屋の掃除やタオルの交換も定期的に行ってもらえます。
コンドミニアムは、滞在スタイルの中でもお安い選択肢ではありませんし、ピークシーズンになると料金が高騰するエリアもあります。しかし、料金は部屋単位のため、お友達やご夫婦、親子留学など、2人以上で利用すれば一人当たりの宿泊料金はお特になります。また、マレーシアやフィリピンなど、物価の安い国では長期滞在に利用する方もいます。
学校がコンドミニアムの手配を行っていないのであれば、ネットの予約サイトを通してご自身で予約をするか、物件によっては旅行代理店などに手配をお願いすることも可能です。
ホテル
一人でのんびり滞在したいけれど、自炊はしないからキッチンはなくてもいい。そんな方にはホテルがおすすめです。料金抑え目のビジネスホテルのようなタイプから、豪華な5つ星ホテルまで、自分の好みと予算で選ぶことができます。プライバシーが保たれ、部屋の掃除も毎日してもらえるホテル滞在は、コストは高くつきますが、ストレスの少ない滞在スタイルといえます
語学学校では手配できるホテルも限られており、ホテルの手配そのものを行わない学校も多いです。しかし、最近では日本語の予約サイトで海外のホテルも簡単に予約できます。気に入ったホテルがあればそうしたサイトを使ってご自身で予約をするか、旅行代理店を通して手配をしてもらいましょう。
ホステル
若者向けの宿泊施設として認知されているホステル。確かに、お部屋は大人数のドミトリーやシェアルームが基本ですが、中にはバスルーム(シャワー)やトイレを完備した個室を提供しているホステルもあります。
共同キッチンを完備した物件がほとんどなので自炊も可能です。予算を抑えて個室に滞在したい、学生気分を味わいたいという方には選択肢の一つになるかもしれません。ただし、個室といっても、ホテルほど高級ではありませんので、予約の前にウェブサイトなどでお部屋の様子や設備、サービスを確認しましょう。また、ホステルに限らずですが、滞在先によってはセキュリティが甘いこともあるため、貴重品の管理には気をつけましょう。
B&B
B&Bとは「ベッド&ブレックファスト」の略で、お部屋と朝食が提供される宿のこと。寝室は個室で、バスルームは部屋に完備されているか、もしくは共同となります。
手配できる滞在先の中にB&Bが含まれている語学学校もありますが、B&Bはどちらかというと都心よりも郊外に多いため、B&Bを手配できるのも郊外の学校が中心。都心の学校に通う方は、滞在先としてではなく、週末の1泊旅行などでお世話になるのが主流です。どうしても滞在したいB&Bがあるけれど、学校では手配できないという時は、ご自身でウェブサイトから予約するか、旅行代理店などに相談してみましょう。
アパート
現地の人が住居として利用するアパートは、6か月〜1年契約でないと利用できないことも多いため、基本的に短期留学には不向きです。しかし、なかには学校が物件を所有して部屋を生徒に貸し出しているケースがあり、その場合は1〜2週間の短期でも入居できる可能性があります。ただ、物件が2DK〜3DKですと、他の留学生との共同生活となり、寝室は個室でも、キッチンやバスルームは共同というスタイルが主流。部屋数や住人の数、共同スペースの詳細など、申し込む前に学校に確認しましょう。
グラニーフラット
オーストラリアの語学学校の中には、グラニーフラットを滞在先の一つとして手配可能な学校もあります。グラニーフラットというのは、大家さんの家の敷地内に、母屋とは別に作られた(あるいは母屋に増築して作られた)建物のことで、バスルームやキッチンがついています。通常、1〜2週間単位での契約はできませんが、語学学校と提携している物件は短期でも滞在可能。大家さんが同じ敷地内に住んでいるとはいえ、生活は別なので、大家さんファミリーに気兼ねすることも少なく、キッチンで自炊もできます。部屋数が多い物件では、寮のように複数の学生とのシェアになる場合もあります。