カナダ

大自然と住みやすさ、わかりやすい英語が魅力
写真/カナダ観光局 Photo:Canadian Tourism Commission

留学先としての魅力

  1. 英語の発音がきれいでわかりやすい
  2. 比較的治安がよく、暮らしやすい
  3. 多民族国家で日本人もなじみやすい

カナダの基本情報

広大な国土には美しい大自然が広がり、世界自然遺産や国立公園、州立公園などを多数擁するカナダ。世界的に見ても治安がよく、移民に対して寛容な多民族・多文化主義の国として知られています。フレンドリーな国民性で、親日家も多く、旅行先としてだけでなく、長期滞在先としても魅力的。代表的な都市には、バンクーバー、トロント、モントリオール、カルガリーがあり、いずれも、「世界一住みやすい街ランキング」で常に上位を占めています。

国としての公用語は英語とフランス語で、標識や書類、商品の説明などは2か国語表記ですが、エリアによって英語圏とフランス語圏に分かれており、州によって公用語が異なります。たとえばケベック州ではフランス語のみが公用語となるので、注意しましょう。

留学先としては、全体的に教育水準が高く、学校の設備やプログラムが充実しているのが特徴です。カナダで話される英語はあまり訛りがなく、きれいで聞き取りやすいというのも、カナダが留学先として人気を集める一因となっています。

首都 オタワ
人口 約3,515万人(2016年5月 カナダ統計庁推計)
面積 998.5万平方キロメートル
公用語 英語、フランス語
通貨 カナダドル(CAD)
宗教 主にキリスト教
時差 バンクーバー:−17時間(サマータイム期間は−16時間)
トロント:−14時間(サマータイム期間は−13時間)
※サマータイム期間:3月第2日曜の午前2時から11月第1日曜の午前2時まで。
※サマータイムが導入されていない地域もあり。
アクセス 日本からバンクーバーへは、直行便で約9時間
ビザ情報 6か月間はビザは不要だが、事前にeTA(電子渡航認証)の申請が必要。
【学生ビザ】
6か月以上滞在して就学するなら、事前に学生ビザを申請しておく(申請条件は、カナダの学校から入学許可を受けていることなど)。

※ご紹介している情報は、外務省、在日カナダ大使館、カナダ観光局などの公式サイトを参考にしています。内容によっては変更される場合もありますので、渡航前に最新情報をご確認ください。

カナダの生活情報

留学が目的とはいえ、快適に滞在できなければストレスが溜まってしまいます。
カナダの気候や環境、物価、食についてよく理解したうえで渡航しましょう。

豊かな自然と、多様性を受け入れる国民性が魅力

四季を通して美しい自然に恵まれたカナダは、北米の中でも特に治安がよいといわれ、その暮らしやすさから長期滞在や留学先として人気があります。また、さまざまな国からの移民を受け入れ、人々が文化や民族の多様性を尊重しながら生活するカナダは、留学生でも異邦人的な孤立感をあまり感じることなく、現地の生活に溶け込みやすいといえます。

ベストシーズンは春から秋にかけての6〜7か月間ですが、ウインタースポーツが好きな方には冬の滞在もおすすめ。ただし、広大な国土を持つため、西海岸・内陸・東海岸などエリアによって気候も大きく異なります。冬は地域によっては厳寒となり、モントリオールなどでは気温がマイナス20度にも達しますが、西海岸のバンクーバーでは氷点下になることはめったになく、降雪も年に数回程度です。

トロントやバンクーバーといった都市部では、日本語OKのクリニックや美容室、邦人向け情報誌などもあって何かと便利。郊外の街は日本人留学生も都市部に比べて少ないため、英語漬けの毎日で語学力を伸ばしたい方にはおすすめといえます。

キッチンや家電完備のコンドミニアム滞在が便利

カナダ滞在には、ホテルやアパート、B&B、ホームステイといった選択肢があります。なかでも、プライバシーが確保でき、家具や家電、ネット環境など、生活必需品が揃っているのが旅行者向けコンドミニアム。一般の賃貸物件の契約期間は最低でも半年から1年というケースが大半ですが、旅行者向けコンドミニアムの多くは数日〜数か月の契約が可能です。カナダでも特に物価が高いといわれるバンクーバーでは、ダウンタウンにある旅行者向けコンドミニアムの賃料は月2500CAドル〜が目安。ホリデーシーズンには稼働率および賃貸料も上昇します。

街の交通事情は滞在エリアによって異なります。バンクーバーではバスやスカイトレイン、シーバス(フェリー)を使って、市内だけでなく郊外へも足を延ばせます。料金はゾーン制となり、最低料金は「コンパス・カード」と呼ばれるICカード利用の場合2.20CAドルで、最初の乗車から90分間は自由に乗り換えが可能。タクシーは、ホテルや空港以外では電話で呼び出すのが一般的です。なお、カナダにはチップの習慣があり、レストランやタクシー、ヘアサロンやエステといったサービスにも、料金の10〜20パーセントのチップが必要です。

地元の味から世界各国の料理まで「食」を堪能!

多文化国家のカナダは、食においても国際色豊か。フードコートでは様々な国の味を楽しめますし、特にトロントでは、チャイナタウン、コリアンタウン、グリークタウン、リトルイタリーといったコミュニティーで本場の味を堪能できます。また、アルバータ牛のステーキ、ケベック州のプーティン(フライドポテトにグレイビーソースとチーズをかけたもの)、ブリティッシュ・コロンビア州のベリー類やサーモンなど、各州の名物にもぜひトライしてみましょう。

日本食に関しては、レストランはもちろん、都市によっては日本の食材専門店があるほか、アジア系のスーパーでも日本の食材を置いている店は多く、自炊派の方にも便利な環境といえます。

なお、カナダの消費税には、全土で課税されるGST(5パーセント)と、州ごとに税率が異なるPSTの2種類があります。たとえば、ブリティッシュ・コロンビア州で買い物をした場合、消費税はGST5パーセント+PST7パーセントの合計12パーセント。ただし、野菜や肉といった基本的な食料品をはじめ、生活に密にかかわる物品やサービスの中には消費税が一切かからないものもあるため、税率だけを見て「生活費が高い」とは言い切れない部分もあります。

※文中の金額や税率は変更されることがありますので、ご注意ください。

おすすめの都市

語学学校が多く、滞在しやすいカナダの都市をピックアップしました。
勉強しながら暮らしてみたい都市を見つけましょう!

バンクーバー Vancouver (ブリティッシュコロンビア州)
©Miki Toyoda
都市と自然が共生する
「世界で最も住みやすい街」
日本から最も近いカナダの西の玄関口。高層ビルの後ろに雄大な山々が連なり、街のあちこちに美しい水辺の風景が広がっています。都市の機能と豊かな自然の両方を満喫できるバンクーバーは「世界で最も住みやすい街」に何度も選出され、留学先として幅広い年齢層に人気。語学学校の選択肢も多く、自分にぴったりの学校を選ぶことができます。
ビクトリア Victria(ブリティッシュ・コロンビア州)
©Miki Toyoda
英国の面影が残るBC州の州都は
緑あふれる「ガーデンシティ」
バンクーバーからフェリーで約90分。ビクトリアには、イギリス植民地時代の雰囲気が残る街並をはじめ、アフタヌーンティーやガーデニングなど英国の生活スタイルが今も残っています。市内には70以上の公園があり、「ガーデンシティ」とも呼ばれるビクトリア。都会の喧騒を離れてリラックスした滞在を望む方に好まれています。
ケロウナ Kelowna(ブリティッシュ・コロンビア州)
©Canadian Tourism Commission
美しいオカナガン湖に面した
カナディアン憧れのリゾート地
ワインで有名なオカナガン地方に位置し、湖の周辺には果樹園やワイナリーが点在。ダウンタウンではショッピングやグルメを満喫でき、一方で湖でのアクティビティやゴルフ、ワイナリー巡りも楽しめる豊かな自然環境が魅力です。バンクーバーに比べて雨が少なく、年間の日照時間は州内で最も長いなど、気候にも恵まれたエリアです。
カルガリー Calgary(アルバータ州)
©Miki Toyoda
カナディアンロッキーの玄関口は
世界に知られるカウボーイの街!
アルバータ州最大の都市で、日本から直行便も就航。夏には、西部開拓時代を彷彿とさせるカウボーイの祭典「カルガリー・スタンピード」で、街全体が盛り上がります。カナディアンロッキー観光の拠点でもあり、週末旅行で気軽にロッキーの大自然を満喫できるのも魅力。なお、アルバータ州に州税はなく、消費税はGST5%のみとなります。
オタワ Ottawa(オンタリオ州)
©iStockphoto.com/Vladone
文化の香り漂うカナダの首都
世界遺産の運河でスケート体験も
多くの政治機関や文化施設が集まるカナダの首都。7月1日のカナダデーには、野外コンサートや花火大会が催され、街を挙げてカナダの誕生日を祝います。街の中心を流れる世界遺産のリドー運河が、冬の間は凍結して「世界最長の屋外スケート場」になることでも有名。日本人が少ないため、英語環境を重視したい方には穴場の都市ともいえます。
トロント Toronto(オンタリオ州)
©iStockphoto.com/Tony Tremblay
カナダ最大の都市トロントは
この国を代表する多文化都市
オンタリオ州の州都トロントは、人口においても経済規模においてもカナダ最大の都市。ショッピングやグルメ、エンターテイメントやスポーツ観戦など「見る・食べる・買う」の全てが揃っています。また、トロントは「人種のモザイク」と呼ばれるカナダを代表するマルチカルチャーな都市。多様な文化に出会いたい方にお勧めの滞在先といえます。
モントリオール Montreal(ケベック州)
©iStockphoto.com/Nicolas McComber
「北米のパリ」の異名を持つ
フランス文化に彩られた街
石畳の旧市街や、街に点在する教会など、異国情緒にあふれた都市。住民の多くがフランス語を第一言語とし、語学学校で英語とフランス語を同時に学ぶこともできるため、マルチリンガルを目指す人に人気の渡航先です。モントリオール国際映画祭、モントリオール・ジャズ・フェスティバルなど、世界的に有名なイベントも開催されています。