どんな学校があるの?

留学したい国や都市が決まったら、次は学校選び。
自分の語学力と目標、現地でやりたいことをよく考えて、
「ここに通いたい!」と思える語学学校を探しましょう。

語学学校によって違いはあるの?

国による違いも含め、語学学校にはいくつかタイプがあります。
自分に合うのはどんな学校か、じっくり検討しましょう。

語学学校には、私立と大学付属がある

語学学校には、私立の語学学校と、大学や専門学校付属の語学学校があります。私立の多くは、1週間か2週間から留学できるので、仕事のある方でも休みを利用して短期留学が可能です。また、街中の便利な場所にある学校が多く、通学や放課後の活動にも便利。留学プログラムも一般英語コースとアクティビティを組み合わせたものや、シニアプログラムなど、さまざまなニーズに応えられるよう企画されたものが多いのも特長です。

一方、大学や専門学校付属は、非英語圏の学生が進学準備のために通う語学学校なので、長期留学の学生が多いのが特長です。そのため、学期制を設けていたり、最短留学期間が4週間以上など長い場合が多いのですが、図書館や食堂などの施設を利用でき、大学のキャンパスライフも楽しめるのが魅力です。

グループレッスンの欧米式とマンツーマンのフィリピン式

欧米の語学学校はグループレッスンが中心で、先生と生徒が1対1のマンツーマンレッスン(プライベートレッスン)はオプションになっています。留学費用の安い、マレーシアやフィジーも欧米と同じスタイルです。一方、最近、留学費用が安いことから注目を浴びているフィリピンの語学学校は、マンツーマンレッスンが中心。グループレッスンがカリキュラムに組み込まれていることもありますが、レッスンの大半はマンツーマンです。先進国では割高なマンツーマンレッスンが、物価の違いから、フィリピンでは激安で受けられます。

会話が苦手な日本人には、とにかく話さなくてはいけない1対1のマンツーマンが効果的だと学生や社会人にも人気です。特に初心者の方や、欧米のグループレッスンについていけるかどうか不安な方には、フィリピンのマンツーマンがおすすめ。フィリピン留学は15年ほど前に韓国で人気が出たので、韓国人経営の語学学校がたくさんあるのですが、いまでは日本人経営の学校もかなり増えました。また最近は、フィリピン以外の東南アジアの国にも、同様のマンツーマンレッスンの学校が登場しています。

家族経営の小さな学校から、世界展開のチェーン校まで

語学学校にも個人経営の学校から、世界中に展開している大手チェーン校まで、規模もさまざまです。個人経営の学校の中には家族経営もあり、生徒数も少なめでアットホームな雰囲気が魅力です。一方、チェーン校は規模が大きく、立派なビルに学校を構え、設備も充実。一定のクオリティが保たれた教育やサービスをどこでも受けられます。世界展開している大規模校と、国内に数校展開している学校があり、学校によっては転校ができるのも魅力です。例えば、国内の場合は2都市留学、世界チェーンの場合は、同じヨーロッパでイギリスとマルタの2か国留学など、環境を変えて学ぶことができます。

発展途上国の語学学校は、授業料が激安!

語学学校の授業料は物価に左右されるため、国によって大きく異なります。先進国は日本と同じくらいか、なかには日本より高いところも。一方、フィリピンやフィジーなどの発展途上国は、教育レベルの質は変わらないのに授業料が安く、コストパフォーマンスの高さが魅力です。フィリピンに比べると経済的にも発展しているマレーシアは少し高くなりますが、アメリカ、イギリス、オーストラリアに本部を置く語学学校があり、講師もネイティブが多いのが特長です。それでも先進国に比べて、お得な授業料で学ぶことができます。予算を抑えたい方は、発展途上国の中から語学学校を選ぶといいでしょう。

学校選びでチェックしたい10のポイント

語学学校を選ぶときに、気をつけたいこと、
チェックしておきたいポイントを紹介します!

1 政府の認可や受賞歴

語学学校については、国際的な機関や各国の政府機関、団体が認可制度を採用しています。それぞれの基準を満たして登録された学校であれば、一定のクオリティの教育やサービスが受けられるので安心です。また、国や自治体、さまざまな団体が、優れた語学学校に「最優秀語学学校賞」などの賞を授与していますので、受賞歴もあわせてチェックするといいでしょう。

しかし、認可校でない、受賞歴がない学校はダメかというと、そう一概には言えません。開校したばかりの学校は認可を受けていない場合もありますし、建物についても防火対策などが問われるので、小規模であったり、講師の自宅でレッスンを提供している場合などは、たとえ優良でも認定校として認められません。認可校や受賞歴はひとつの目安として考えましょう。

ただし、観光ビザの期間を超えて長期留学される方は、政府認定校でないと学生ビザの取得ができないので、学校を選ぶ際に注意が必要です。手配会社や代理店、旅行会社などの留学エージェントを利用する場合は、学生ビザの申請サポートがあるので相談するといいでしょう。

2 講師の質が良い

語学学校の講師が持っている資格には、英語が母国語ではない人々に向けた英語教授法のTESOL、TEFL、CELTAなどがあります。なかには、自国の英語の教員資格を持っている人もいます。これらは、信頼できるひとつの目安になるでしょう。しかし、教え方がうまいかどうかは個人差があり、講師の人柄も重要です。これは、日本の学校で出会ってきた先生方を見てもわかると思います。

私立の語学学校の場合、各学校が設けた基準で講師を採用しているので、講師の質は学校の考え方にも左右されます。学校自体が講師の質にこだわって採用しているかどうか、また、講師に対して、カリキュラムに沿った指導やトレーニングを実施しているどうかが重要なポイントになります。

3 少人数制のクラス

私立の語学学校の多くは少人数制で、最大でも16人程度、平均は10人前後で、少ない時期は5〜6人のところもあります。しかし、夏休みで学生が多い時期は、最大人数になることが多く、しかも、自分のレベルのクラスが満員の場合は、少し上か下のクラスになってしまい、レベルが合わなくなる恐れがあります。

人数が多いと、どうしても発言する機会が少なくなりがちです。最大10人程度の少人数制にこだわっている学校を選ぶか、混み合う時期を避けるといいでしょう。

4 レベル分けが細かい

語学学校に入学すると、レベルチェックテストを受けて、自分のレベルに合ったクラスに振り分けられます。レベル分けは学校によって異なり、平均的には5〜6段階、多いところで10〜12段階あります。レベル分けの少ない学校の場合、自分のレベルのクラスが満席だと1つ上、あるいは1つ下のレベルのクラスに入れられることもあるので、混む時期は要注意です。また、クラス内でもそのレベルに上がったばかりの人と、もうすぐ次のレベルに上がれる人では英語力に差が出てしまいます。レベル分けが細かく10〜12段階ある学校の場合は、その差がそれほど大きくないので、自分のレベルにより合ったクラスで学べます。

5 生徒の国籍に偏りがない

多くの学校が国籍比率に制限を設けるなど気をつけていますが、国や地域によって偏りがあるのは仕方がない場合もあります。特に、学校の資本がどこかによっても異なってきます。韓国系だと韓国人が多い、日系だと日本人が多い、ドイツ系だとドイツ人が多いというふうに、やはり、その国での営業が中心となるため、国籍も偏りがちです。日本人が多くてがっかりしたという意見や、ドイツ人同士がずっとドイツ語で話すので、孤立感を感じるといった意見もありますので、理解したうえで学校を選択しましょう。ほかの国の生徒を集める努力をしている学校や、授業中のみならず、校内では母語を禁止にするなどの対策をとっている学校もあります。

ヨーロッパの学校は比較的日本人が少ないのですが、北米やオセアニアの学校は、初中級のクラスに日本人の割合が高くなります。中上級のクラスになると少なくなるので、留学前にできるだけ勉強し、レベルアップしておくといいでしょう。

6 カリキュラムや授業に工夫がある

テキストを進めるだけで創意工夫がない、講師が説明するばかりで生徒の発言が少ないなど、せっかく留学したのに、満足のいく授業が受けられないのでは困ります。「読む、書く、話す、聞く」の4つのスキルをまんべんなく学べるように授業が組まれているかどうか、選択授業が充実しているかどうか、アクティビティにも英語力を伸ばす内容のものがあるかどうかなど、学校のホームページや留学カウンセラーを通して確認しましょう。

学校によっては、独自のメソッドやカリキュラムを作って学習効果を上げているところもあります。ネットの口コミで学校の評判がわかることもありますが、最新情報ではない場合があることと、あくまでも情報発信者の主観であることを念頭に置いて、参考にするとよいでしょう。

7 留学プログラムやアクティビティが充実

総合的な英語力を身につける「一般英語(General English)」を中心に、「進学準備」や「試験・資格対策」など、さまざまなプログラムやコースがあります。進学や就職が目的ではない大人の方には、一般英語か、一般英語とアクティビティを組み合わせたプログラムがおすすめ。特にアクティビティを組み合わせたものには、料理レッスンやゴルフレッスン、ワインの産地ではワイナリー巡り、ハワイではフラやウクレレのレッスンなど、国や地域、学校によってさまざまなプログラムがあります。

また、50歳以上の方なら「シニアプログラム」という選択も。同世代でグループレッスンを受けられたり、スケジュールがゆったりしていたり、シニア層でも無理なく学べる内容です。興味のある方は、このような多彩なプログラムを設けている学校を探すとよいでしょう。

アクティビティに関しても学校によって異なり、毎日、参加費無料で開催している学校もあれば、週に数回、あるいは週末の有料アクティビティのみの学校もあります。年齢も国籍も超えて、ほかの生徒と交流を図りたい方は、アクティビティが充実している学校がおすすめです。

8 立地や交通の便、環境がいい

毎日通う語学学校は、立地や交通の便は重要なポイントです。例えば、車社会の都市ではバスでの通学に乗り換えが必要な場合が多く、車で15分で行ける道のりに、バスの乗り継ぎが悪いせいで40〜50分かかることもあります。できれば自分の足で移動できる、公共交通機関の発達した都市の学校を選んだほうが、通学だけでなく放課後のショッピングや観光にも便利です。また、地方都市の場合は、滞在先から学校まで徒歩で通える場合も多く、都会の喧噪を離れ、のんびりとした環境の中で勉強したい人におすすめです。

9 アコモデーションが充実

学校が手配するアコモデーション(宿泊施設)は、ホームステイや学生寮が一般的ですが、キッチン付きのコンドミニアムやサービスアパートメントなども扱っている場合があります。学生寮は相部屋が多いので、一人部屋を希望する場合は、そのような宿泊施設を扱っているかどうかを確認しましょう。

ホームステイについては、直接手配している学校と、斡旋業者に依頼している学校があります。直接契約している学校のほうが、スタッフがホストファミリーと面接し、家も訪問しているので、何か問題があったときの対応もスムーズです。同様に、学生寮やコンドミニアム、サービスアパートメントも、学校の所有している物件のほうが対応がスムーズでしょう。ただ、授業など学校の運営に力を注ぐために、専門業者に委託している学校もあるので、学校自体の善し悪しの目安にはなりません。

10 日本人スタッフの有無、緊急時の対応

日本人スタッフがいる学校であれば、何か問題があっても日本語で相談ができるので安心です。英会話の上達のためにはできるだけ英語を使うべきですが、自信のない方は日本人スタッフが常駐している学校を選ぶといいでしょう。日本人がいなくても、日本語が話せるスタッフがいる学校もあります。

また、体調不良や事故やトラブルに巻き込まれた場合の緊急時に、学校がどの程度対応してもらえるのかも確認しておきましょう。校外では自己責任という学校もありますし、学生寮に滞在していれば、寮のスタッフが対応してくれるところもあります。学校が対応していない場合は、留学エージェントのサポートを利用するといいでしょう。

大人におすすめの語学学校を国別にご紹介!

学校選びのポイントがわかったら、興味のある国の語学学校を見てみましょう。
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学校の情報はまだ少ないのですが、順次増やしてまいります。