留学の心得
日常生活編

ホテルやレストランで日本同様のサービスは期待しない。

留学中の滞在先としてホテルやコンドミニアムを選ばれるケースも少なくないと思います。プライベートは確保でき、快適ではありますが、ここでもやはり日々の暮らしの中で多少のトラブルも出てくるかもしれません。

まず、日本のホテル産業と同じレベルのサービスを受けることはないということはしっかりと認識しておきましょう。これは、レストランなどの公共施設でも同じことです。丁寧さや礼儀作法において、日本のサービスは世界一とも言われています。しかし、これは世界の常識ではありません。頼まなくても、察してサービスをしてくれるということはないので、希望や要望はこちらからきちんと伝え、交渉することが大切です。

例えば、「部屋が希望と違うから変えて欲しい」「空調などの設備が壊れているから今晩までに直して欲しい」「洗濯は必ず朝までに済ませて欲しい」など、できるだけ具体的にこちらの要求をはっきりと伝えましょう。それでも、すぐには対応してくれなかったり、引き継ぎがうまくいかなかったり、要望に応えてもらえないこともあります。根気強く交渉する必要もあります。

スタッフの態度や口調も、日本に比べると丁寧さに欠けると感じられるかもしれませんが、よく言えば、フランクで親しみ深い部分があるのも確かです。仲良くなれば融通がきく部分も多いにあります。毎日見かけるスタッフには、挨拶をしたり話しかけたりして少しずつ仲良くなっておくと、困った時に親身になって助けてくれたり、人間味あふれるサービスを提供してくれることでしょう。信頼関係を築くと、滞在もきっと楽しくなります。

この記事を書いた人

玉居子泰子Yasuko Tamaiko
大阪出身。高校時代にアメリカアーカンソー州に留学。東京外国語大学卒業後、英米翻訳書籍の出版社勤務を経て、フリーランスの編集・翻訳者に。共訳書に『天才シェフ危機一髪』(日経BP社)『ピース・ウーマン』(英治出版)。2005年にベトナム・ホーチミン市に移住し、ライター業を開始。その後日本に戻り、育児雑誌の編集をする傍ら、教育、留学、女性の仕事、人物インタビューなどを主なテーマに、雑誌、webサイトの編集・ライターとして活動を続けている。